研究ノート    本山桂川−その生涯と書誌−

                                                           小泉 みち子

 

はじめに
  本山桂川は、南方熊楠、柳田國男、折口信夫、中山太郎らと同時代の民俗学者として活躍した人物だが、従来民俗学界全体の中であまり評価を受けることもなく、その著『與那國島圖誌』や『日本民俗圖誌』などが注目される程度であった。その桂川に筆者が関心を持つ契機となったのは、ガリ版刷りの雑誌「民俗研究」との出会いであった。
  その第22輯、下総八幡市の特集号を手にしたことに始まる。市内八幡の葛飾八幡宮で毎年9月に行われる農具市(通称ボロ市)については、非常に盛況な市であったという記述や伝承はあるものの、その具体像を示すような資料は未だ見いだし得ていなかった。ところが桂川は昭和年の市を前後8日間に亙って調査し、露店923店舗についてその種類と配置を全て克明に図示し、小屋掛けの方法までも種類別に記録していたのだ。そして奥付を見ると、発行所である日本民俗研究曾はなんと市川町となっている。早速他の号にも当たり、編集後記である「三畳の書斎から」を読み進むと昭和4年月には市川町町議会議員選挙に立候補して当選したという記述も見られた。
  以来、地元での手がかリを求めていたが旧住所地には何の痕跡もなく、民俗学関係の目録等に当たってその著作を整理するに止まっていた。
  にわかに桂川の人物像に迫れたのは、三女である本山ちゑさんに巡り会えたからである。昭和22年の『藝能民俗圖誌』を最後に民俗学関係の著作はぷっつりと途絶えていたのだが、その謎も氷解した。昭和20年、空襲で全てを失った桂川は水戸へ移り住み、それからは金石文の研究一筋に、全国くまなく手拓の人生を送ったという。
  戦災で蓄積した資料をも失い、戦後は民俗学とは異なる道を歩んだ桂川だが、彼の人生を振り返ると市川町に暮らした頃(大正13年から昭和12年)が最も民俗学に情熱を燃やしていた時代のように思われる。桂川の民俗学へ踏み入るための第一歩として、ここではその生涯にわたる著作を書誌としてまとめておきたい。また、その参考のために彼の足跡を概観し、略年譜を記しておく。

桂川の足跡
  桂川は、明治21年長崎市江戸町に生まれ、本名を豊治という。父の雅号桂舟に因んで、桂川と号した。
  勝山尋常小学校を卒業し長崎商業学校に入学するが、この時期俳句を作ることを覚えたという。
  早稲田大学卒業後は長崎商業会議所に勤める傍ら「土の鈴」を刊行するが、郷土雑誌としては、最も早い時期の創刊であった。またこの頃、田中田士英を中心とする句会に参加している。
  大正12年、一家をあげて上京することになるが、両国駅止めで送った荷物を関東大震災により失ってしまう。その直後10月から半年間をかけて関西から九州、沖縄方面への旅に出、その折のことをまとめた『與那國島圖誌』は柳田國男監修の爐邊叢書の1冊に加えられている。
  昭和3年には、ガリ版刷りで「民俗研究」の刊行を始め、50輯まで続く。書物の編集刊行には非常なる熱意があり多数手がけているが、残念ながらまだその全貌をとらえ得ていない。雑誌としては土の鈴、民俗研究の他に、趣味之土俗叢書・人文・信仰民俗誌・海島民俗誌・談叢・史譚と民俗など、単行本では、閑話叢書・日本民俗叢書・人物評伝全集などの編集に関わっている。
  昭和20年には、先にも記したように戦災により全てを焼失する。焼け跡にただ呆然と佇んでいたというが、この罹災が桂川をして金石文化探究への道を歩ませることになる。
  昭和25年からは「金石文化の研究」を10集まで刊行し、その後も月刊「金石文化」、「金石文化復刊」を出している。
  戦後全国を旅して手拓した成果は、文学碑めぐり等の著作としてまとめられている。対象とする分野は何であれ、得られた成果を自ら編集して刊行するという姿勢は終生続いた。

本山桂川 略年譜
明治21年(1888)9月21日長崎市江戸町に、父光次郎、母ソノの三男として誕生。
明治40年(1907)●19歳3月市立長崎商業学校を卒業。
明治41年(1908)●20歳9月早稲田大学商業予科に入学。
明治42年(1909)●21歳9月大学部政治経済科本科に転科。
大正元年(1912)●24歳7月早稲田大学卒業。月大阪市役所商工課勤務。
大正 2年(1913)●25歳5月茨城無煙炭礦葛ホ務。
大正 4年(1915)●27歳5月長崎商業会議所勤務。森内テルと結婚。
大正 9年(1920)●32歳6月土の鈴創刊。
大正11年(1922)●34歳7月商工会議所退所。9月児童百貨店あいらしや開店。
大正12年(1923)●35歳8月あいらしや百貨店閉店、一家で上京し茨城県波崎に仮寓。月関東大震
           災で両国駅止めで送った荷物焼失。10月翌年4月まで関西から沖縄方面への旅
           に。
大正13年(1924)●36歳千葉県東葛飾郡市川町に転居。私立市川学館(商業学校)教頭に就任。
大正14年(1925)●37歳3月市川学館退職。
大正15年(1926)●38歳2月閑話叢書の編集を始め、第1冊に南方熊楠著『南方閑話』刊行。
昭和 2年(1927)●39歳日本民俗叢書(磯部甲陽堂)を編集刊行。
昭和 3年(1928)●40歳2月日本民俗研究会の名称で民俗研究、民俗資料叢書の刊行を開始。
昭和 4年(1929)●41歳3月市川町町議会議員選挙に立候補し当選。
昭和 8年(1933)●45歳2月信仰民俗誌と海島民俗誌を隔月刊で刊行開始。
昭和 9年(1934)●46歳5月佐々木喜善を追悼し『農民俚譚』を編集刊行。
昭和12年(1937)●49歳8月東京市淀橋区諏訪町へ転居。
昭和17年(1942)●54歳5月『日本民俗圖誌』の刊行開始。
昭和20年(1945)●57歳4月空襲により罹災、全てを焼失し、一家水戸市に移住。
昭和22年(1947)●59歳4月水戸市会議員選挙に立候補し当選。
昭和25年(1950)●62歳11月金石文化研究所の名称で金石文化の研究を創刊。
昭和30年(1955)●67歳世田谷区給田に転居。
昭和49年(1974)●86歳10月10日永眠。

本山桂川 書誌
<凡例>
1.この書誌は、今までに確認できた限りの本山桂川の著作を、発表順・刊行順に配列したものである。同一誌掲載分については、列記する形をとった。発表年月日が明らかでないものは、年度の終わりにまとめて掲げた。
1.単行本は『 』をもって示した。( )は著作収載雑誌名又は出版元を示す。
1.記載書目に関しては可能な限り現物にあたったが、なお不明のものは刊行していた定期刊行物の編集後記その他の傍証によって記載した。

  月   書名又は題名 (雑誌名又は出版社名)
大正6年●1917年
 長崎方言の研究(長崎商業学校同窓会誌附録)

大正7年●1918年
1  文藝に現はれたる長崎方言(長崎新聞)
  長崎方言としての外国語と語解珍説(長崎新聞)

大正8年●1919年
  長崎方言と支那語(長崎新聞)
  『長崎商業會議所創立二十五周年紀念 長崎商工調査録』(長崎商業會議所)
10  Pha11icismの對象としての玩具及び縁起物(高臺)
11  『長崎の匂と彩り』(長崎案内誌刊行會)
   蘇民將來及び卯槌に關する異説(民族と歴史2-5)

大正9年●1920年
1  本邦に於ける土俗製品としての福神(民族と歴史3-2)
6  「土の鈴」の發刊にあたりて/鷽替神事私見/土浦の田植唄(土の鈴1)
8  備忘(土の鈴2)
10 猿に關する信仰土俗/山鹿の燈籠祭/覺え帖(資料摘録)(土の鈴3)
12 太秦牛祭の神事/覺え帖(資料摘録)(土の鈴4)

大正10年●1921年
1  鷽替行事私見(民族と歴史5-1)
  鶏に關する土俗及土俗品/酉の市/東京の七福詣/めくらごよみ/覺え帖(資料摘録)(土の鈴5)
  「九州土俗玩具號」の刊行にあたりて/佐土原人形/青島の雛/大隅國分にて/薩摩ぶり/木ノ葉猿/
   肥後おもちゃ/長崎の鯨/古賀人形の話/長崎より/太宰府みやげ/博多土俗品/九州土俗玩具拾
   遺/九州土俗玩具分布目録(土の鈴6)
  火祭考(上)/追憶の大島(土の鈴8)
10  火祭考(中)/陸中黒石の蘇民曳き/資料短信−迷子探しに就て・日拝み・肥前田結の浮立/覺え帖
   (資料摘録)(土の鈴9)
12 資料短信一薄塚獅子駒さん・猫の失せたる時・鳥小舎・ハイナの陰莖(土の鈴10)
  河童の話(長崎新聞)

大正11年●1922年
2  鬼火(火祭考・下)/春駒名義考/米一丸の祠/資料短信−天児・お伽這子等に就ての一考察点
府中                                                    (土の鈴11)
4  地藏號開扉/所謂生殖地藏に就て(土の鈴12)
10 礦薩抄(土の鈴15)
12 礦薩抄(承前)(土の鈴16)

大正12年●1923年
2  餅に關する私見/長崎の餅と其の習俗(土の鈴17)
4  長崎の觸れ賣(土の鈴18)
6  産女の幽霊/資料短信−お初地藏の一年(土の鈴19)

大正14年●1925年
1  牛後録(趣味之土俗叢書8)
2  すみたしち福めぐ里(趣味之土俗叢書9)
7  『南島情趣j(聚英閣)
8  河童巷譚(福島民友新聞)
   河童巷説(サンデー毎日4-34〜4-37)
   河童の腕(サンデー毎日4-38)
10 『與那國島圖誌』(爐邊叢書)(郷土研究社)
  『クロス・ワードの考え方と作り方』(崇文堂)
11 重軽石と力石(民族1-1)
  『クロス・ワード教本』上級版(崇文堂)
  『クロス・ワード教本』家庭版(崇文堂)
  『クロス・ワード教本』少年少女版(崇文堂)
  『クロス・ワード教本』練習カード(崇文堂)

大正15年昭和元年●1926年
2  『騰寫版印刷術の秘訣』(實用秘訣叢書2)(文陽堂)
4  『長崎丸山噺』(閑話叢書)(坂本書店)
12 『海島風趣』(閑話叢書)(坂本書店)
? 『応用速記術の秘訣』(實用秘訣叢書1)
? 『ペン字書き方の秘訣』(實用秘訣叢書3)
? 『はがき文と手紙文の秘訣』(實用秘訣叢書4)
? 『暗算と速算の秘訣』(實用秘訣叢書5)

昭和2年●1927年
12 『長崎花街篇』(春陽堂)

昭和3年●1928年
2  民俗信仰より見たる淺草の研究1/ふみつける話(上)/風説虎ヶ石(石神資料1)/筑前箱崎玉せせり
   /記憶の家・追想の町1(民俗研究1)
3  民俗信仰より見たる淺草の研究2/淺草界隈の地藏尊/ふみつける話(下)/石の成長(石神資料2)
                                                 (民俗研究2)
4  民俗信仰より見たる淺草の研究3/我國に於ける繪文字及び原始文字/成長石より子生石へ(石
   神資料3)                                        (民俗研究3)
5  民俗信仰より見たる淺草の研究4/淺草界隈地藏尊補遺/我國に於ける繪文字及び原始文字(承
   前)/三ツ木山王近状                                 (民俗研究4)
   古楽園随筆抄一民俗資料叢書1(日本民俗研究會)
6  鹿島の御船祭/香取の軍神祭/岡崎菅生祭(民俗研究5
7  淺草神社行事/王子神社槍祭/富士祭と麥藁の蛇/熊野那智神社田楽舞(民俗研究6)
8  肥前田結村浮立/子授け石の信仰(石神資料4)/ぬりこべ地藏採訪(民俗研究7)
10 大阪天王寺に於ける信仰民俗見聞(民俗研究8)
11 抄本谷のひびき民俗資料叢書2(日本民俗研究會)
12 立石より要石へ(石神資料5)/河童の鳴き声/その奥に牙のある話(民俗研究10)
? 源内漫談(内観)

昭和4年●1929年
1  ホタタキ棒の習俗/削り掛習俗の分布/削り掛とアイヌのイナウ/文献に現れたる粥杖・祝木など
   /嫁たたきの習俗/果樹責めともぐら打ち/削り掛神事と削り花/削り掛図録-別冊附録
                                                 (民俗研究11)
   頭で物を運ぶ人々(週間朝日1/20)
   源内漫談一最終回(内観)
2  石に祈る(石神資料6)/卯杖・卯槌と削り掛/甲斐徳本の墓/記憶の家・追想の町2(民俗研究12)
   うそ替神事考(旅と傳説2-2)
5  石占とその信仰(石神資料7)/記憶の家・追想の町3(民俗研究13)
6  富士祭と麥藁の蛇(旅と傳説2-6)
7  石敢當(石神資料8)/俗信採訪一東京及其付近/長崎方言から(民俗研究14)
   南方熊楠翁は語る/南國の風俗を覗く(グロテスク2-7)
   抄本椎の實筆−民俗資料叢書3(日本民俗研究曾)
9  石の怪談(石神資料9)/俗信採訪一東京及其付近/淡島神社奉納物/太田で見たこと聞いたこと
                                                  (民俗研究15)
   人でなしの記録−人獣闘争記(グロテスク2-9)
10  八重山渡海(旅と傳説2-10)
11  長崎方言に於ける語法・声音及び轉訛に関する研究(民俗研究16)
   長崎諏訪神社祭禮に關する覺え書(民俗藝術2-11)

昭和5年●1930年
1  糸満の町へ(旅と傳説3-1)
   民俗文藝特輯−人獣秘(日本民俗研究會)
2  石垣島を巡りて(旅と傳説3-2)
3  紙鳶圖録−民俗文藝特集(民俗研究!8)
5  長崎に於ける凧及び凧に因む童戯/ちまき二種/石が崇る話(石神資料10)/伊王島雑記
                                                  (民俗研究19)
6  長崎に於ける傘鉾の変遷及發達(民俗藝術3-6)
   香取神宮−神幸軍神祭を観る(旅と傳説3-6)
7  幻影を亂す−平山蘆江君の「長崎の幻影」に對する再吟味及び修正(旅と傳説3-7)
9  民俗文藝特集−長崎叢話(日本民俗研究曾)
11 下總八幡市(民俗研究22)
   伊豆巡島日記・伊豆七島日記−民俗資料叢書4(日本民俗研究會)
12 長崎方言資料書目(方言と土俗1-7)
   民俗文藝特輯−東京巷説(日本民俗研究會)
?  三更思料(秘)−文献篇、体験篇、性相篇(日本民俗研究會)

昭和6年●1931年
1  「膝栗毛」に現はれたる長崎方言(旅と傳説4-1)
   葛飾八幡農具市(日本研究3)
   長崎方言の研究1(民俗研究23)
2  葛飾雑記/長崎方言の研究2(民俗研究24)
   八幡の藪の中−葛飾雑記より(民俗學3-3)
   長崎方言の音韻及び轉訛/長崎方言語例(民俗研究25)
   民俗資料類纂1-1(日本民俗研究會)
4  長崎方言に於ける外来語の研究(民俗研究26)
5  おお腹くっちょう大明神/藁屋根採集帖より/沖縄縣八重山地方に於ける風の呼称と気候状態
                                                 (民俗研究27)
   ありあけのむつごろ(土の香23)
   長崎に於ける魚類方言(愛媛県周桑郡郷土研究彙報11)
7  分類長崎方言語彙一天文・地理・動物・植物(民俗研究30)
8  藁屋根百選(民俗研究32)
9  長崎諏訪神事奉納踊の考察(民俗藝術4-5)
   分類長崎方言語彙−人倫・肢体・住居・飲食(民俗研究33)
12  分類長崎方言語彙−服飾・生業・人事・行事(民俗研究36)
   長崎年中行事−方言解義(民俗學3-12)

昭和7年●1932年
1  千葉縣民俗資料−東葛篇(民俗研究37)
   『民俗史叢書3動植物民俗誌(前篇)』(日本民俗研究會)
2  千葉縣民俗資料−印旛篇(民俗研究38)
   昭和期に於ける民俗学関係書目瞥見(書物展望2-2)
3  千葉縣民俗資料−香取篇(民俗研究39)
   長崎年中行事一方言解義・承前(民俗學4-3)
4  千葉縣郡別方言集(上篇−東葛・千葉・印旛・香取の部)(民俗研究40)
5  千葉縣民俗資料−海上篇(民俗研究41)
6  千葉縣民俗資料−匝嵯・山武・長生篇(民俗研究42)
   著作者の筆蹟とサイン(書物展望2-6)
   伊豆巡島句抄(二桃6)
7  千葉縣郡別方言集(中篇−海上・山武・長生の部)(民俗研究43)
   伊豆諸島に於ける祭石の事例(民俗學4-7)
   島日記(伊豆諸島)(旅と傳説5-7)
   伊豆巡島句抄(二桃7)
   伊豆の島々を巡りて(句録)(太白7)
8  千葉縣民俗資料−市原篇(民俗研究44)
   伊豆諸島に於ける牆壁の採集(民俗學4-8)
   三宅島一周(ハイキング8)
   夏の海・島と奇習(週間朝日8/14)
   伊豆の島々を巡りて(句録)(太白8)
9  千葉縣民俗資料−夷隅篇(民俗研究45)
   伊豆御藏島雑記(民俗學4-9)
   長崎方言に就いて(土の香39)
10  千葉縣郡別方言集(下篇-市原・夷隅・君津・安房の部)民俗研究46)
   利島・新島(旅と傳説5-10)
   頭上運搬習俗の分布(ドルメン1-7)
11  千葉縣民俗資料-君津篇(民俗研究47)
12  千葉縣民俗資料-安房篇(民俗研究48)
   ヂジンゴウとイボッチャ(民俗學4-12)
   オカンジャケ考(ドルメン1-9)
   『地藏傳説叢話』(民俗史叢書2) (日本民俗研究曾)
  『石神信仰民俗』(民俗史叢書1)
  『動植物民俗誌一前篇』(民俗史叢書3)
  『動植物民俗誌一後篇』(民俗史叢書4)
  『河童文献輯録』(民俗史叢書5)
?  『史譚江戸長崎』(民俗史叢書6)
   伊豆の島々を巡りて(放送畫報-創刊号)

昭和8年●1933年
1  伊豆七島歌謡集一前篇(民俗研究49)
2  伊豆七島歌謡集後篇(民俗研究50)
   八丈島に於ける村別方言異同に関する二、三の報告(國學院雑誌39-2)
   関東地方に於ける福神信仰(信仰民俗誌1-1)
3  伊豆諸島の構成と其過去及現在(ほか)(海島民俗誌1-1)
4  『長崎縣西彼杵・東彼杵兩郡に於ける方言分布調査第二次報告』(日本民俗研究會)
   関東地方に於ける庚申信仰(信仰民俗誌1-2)
5  伊豆諸島に於ける住民及建造物(ほか)(海島民俗誌1-2)
6  長崎縣下西彼杵・東彼杵兩郡に於ける方言分の若干に就いて(方言3-6)
   関東地方に於ける石神信仰(信仰民俗誌1-3)
7  『伊豆諸島民俗誌』(日本民俗研究會)
   伊豆御藏島踏査記録(海島民俗誌1-3)
   東京府伊豆諸島の墓(旅と傳説6-7)
8  島の船着場−伊豆諸島(島1-4)
   民俗資料類纂第1期30冊刊行了
11  壹岐に於ける神功皇后傳説の分布−壹岐郷ノ浦にて(旅と傳説6-11)

昭和9年●1934年
2  『海島民俗誌』(一誠社)
3  『史と民俗』(一誠社)
4  『信仰民俗誌』(昭和書房)
   質疑問答−カマクラ亥の子鯰押(いなか4)
   壹岐の神社と祭事(旅と傳説7-4)
5  追想−佐々木喜善の遺業と其晩年(『農民俚』一誠社)
7  玄海を聞く(談叢1-1)
10  泣き女(史譚と民俗1)
11  玄海秋色(史譚と民俗2)
12  少年鼓手の碑/島の清水と井戸(史譚と民俗3)

昭和10年●1935年
1  灰のマジック(史譚と民俗4)
3  『案山子の呪力 案山子考』()
   『大芭蕉全集』(全12巻)(大誠堂)
4  『人物評伝全集8/桂太郎と原敬』
   (『人物評伝全集』全15巻)    (大誠堂)

昭和11年●1936年
4  舟祭神事の瞥見(旅と傳説9-4)

昭和13年●1938年
2  『近世支那興亡一百年』(實業之日本社)

昭和14年●1939年
5  『ロシア侵冦三百年』(實業之日本社)
7  『最新騰寫版印刷術』(崇文堂)
9  『東亜史談文藝第一輯 アジアを奪うもの』(国民文化編纂所)

昭和15年●1940年
1  『物語滿州歴史』(滿鉄社員會)
  『滿州北支民藝圖選』(石版自筆本着彩分冊)(国民文化編纂所)
?  『続滿州北支民藝圖選』(国民文化編纂所)

昭和16年●1941年
2  濱降りと舟まつり(民族文化2-2)
3  『杓子の信仰』(旅の趣味曾)
4  『足なみそろえて』(童話集)(崇文堂)
8  『御民われら』(童話集)(崇文堂)
11 ロシア艦上の会見/長崎医学の人々/向井去来とその兄弟達/求林斎西川如見/長崎の洋学者/高
   島秋帆一門                                (『長崎文化物語』八弘書店)
   『光と永久に』(童話集)(崇文堂)
?  『輝く金鶉』(童話集)(崇文堂)

昭和17年●1942年
3  『日本の祭禮』(八弘書店)
5  『日本民俗圖誌』童戯篇(東京堂)
6  『間宮林藏大陸紀行』(八弘書店)
8  『日本民俗圖誌』祭祀篇(東京堂)
9  『日本民俗圖誌』祭禮篇(東京堂)
   『南方民藝圖選』(東亜民俗研究所)
10 『日本民俗圖誌』行事篇(東京堂)
11 『嶋と嶋人』(八弘書店)
12 『日本民俗圖誌』舞楽篇(東京堂)
 『オヒサマアガル』(童話集)(崇文堂)
 『みんな仲よく』(童話集)(崇文堂)

昭和18年●1943年
2  『日本民俗圖誌』住居篇(東京堂)
4  『日本民俗圖誌』服飾篇(東京堂)
   『滿州の民藝』(日本民藝協会)
6  『日本民俗圖誌』運輸篇(東京堂)
  『生活民俗圖説』(八弘書店)
  下呂八幡祭禮神事(旅と傳説16-6)
8  『日本民俗圖誌』農耕篇(東京堂)
9  『日本民俗圖誌』調度篇(東京堂)
  岩手県下における歳時習俗と食習概要1(旅と傳説16-9)
10 『日本民俗圖誌』習俗篇(東京堂)
  岩手県下における歳時習俗と食習概要2(旅と傳説16-10)
11  『日本民俗圖誌』漁労篇(東京堂)
   岩手県下における歳時習俗と食習概要3(旅と傳説16-11)
12  『日本民俗圖誌』染織篇(東京堂)
   『服飾民俗圖説』(崇文堂)
   岩手県下における歳時習俗と食習概要4(旅と傳説16-12)
  『伊豆海島圖誌』1八丈物産志(肉筆着彩)(束亜民俗研究所)

昭和19年●1944年
1  『日本民俗圖誌』生業篇−上(東京堂)
   岩手県下における歳時習俗と食習概要5(旅と傳説17-1)
2  『日本民俗圖誌』生業篇−下(東京堂)
5  『日本民俗圖誌』工藝篇(東京堂)
8  『日本民俗圖誌』飲食篇(東京堂)
11  『日本民俗圖誌』婚姻篇(東京堂)
? 『信仰民俗圖誌』『古今看板圖誌』『年賀十二支佳選』『原始崇拝圖誌』『怪奇伝承圖誌』『特殊祭
   禮圖誌』『異態習俗圖誌』(肉筆着彩圖繪)(東亜民俗研究所)
?  『新撰肉筆着彩圖誌』(二十種)(東亜民俗研究所)

昭和22年●1947年
2  『わが家の民藝』(民俗と民藝の書1)
6  『素朴な人形』(民俗と民藝の書2)
   『藝能民俗圖誌』(崇文堂)
9  『国々のおもちゃ』(民俗と民藝の書3)
11 『名物の思い出』(民俗と民藝の書4)
12  『郷土の民具』(民俗と民藝の書5)(孔版着彩)

昭和23年●1948年
11  『諸国小繪馬図選』『古典玩具図選』上・下『諸国名物図選』『琉球回顧図選』(肉筆着彩図選)
12  『郷土玩具図選』上・下『郷土人形図選』『信仰玩具図選』『素朴人形図選』(肉筆着彩図選)

昭和24年●1949年
1  琉球の歌(水門1)
2  沖縄回顧(茨城随筆2)

昭和25年●1950年
11 水戸八景碑の現状/烈公夫人貞芳院の歌碑について(ほか)(金石文化の研究1)
12 烈公手蹟の歌碑二つ/近代詩歌人の詩碑と歌碑(ほか)(金石文化の研究2)

昭和26年●1951年
1  種梅記の碑全文及び釈読/種梅記の碑全文白描(ほか)(金石文化の研究3)
2  梅里先生寿藏碑/水戸藩殉難志士の碑/芭蕉句碑覚え書(ほか)(金石文化の研究4)
3  水戸藩殉難志士の碑/湘南投搨行/芭蕉句碑覚え書(ほか)(金石文化の研究5)
4  搨拓句抄/原伍軒碑文/大伴郷筑波登山歌碑白描(ほか)(金石文化S研究6)
5  義公碑跡/西山荘附近/楠公碑について/心越禅師墓碑(ほか)(金石文化の研究7)
6  安針記念碑とブランデン詩碑/義公の詩を刻んだ碑(ほか)(金石文化の研究8)
7  借楽園記訳文/借楽園記全文(縮写骨描)(金石文化の研究9)
8  憐民碑の由来/義烈両公の歌碑/野口雨情の民謡碑(ほか)(金石文化の研究10〉

昭和27年●1952年
3  『史蹟と名碑』(金石文化研究所)

昭和28年●1953年
6  山村暮鳥詩碑(ほか)(金石文化1).
7  芭蕉薙子の声句碑/名碑の鑑賞と拓本のとり方1(ほか)(金石文化2)
8  長塚節光明寺歌碑(ほか)(金石文化3)
9  若山牧水沼津歌碑(ほか)(金石文化4)
10 正岡子規松山歌碑(ほか)(金石文化5)
11 河東碧梧桐句碑(ほか)(金石文化6)
12 与謝野晶子歌碑(ほか)(金石文化7)

昭和29年●1954年
1  坪内逍遙歌碑(ほか)(金石文化8)
2  土井晩翠金華山詩碑(ほか)(金石文化9)
3  高浜虚子紀州句碑(ほか)(金石文化10)
4  尾崎紅葉熱海句碑(ほか)(金石文化11)
5  茨城県の芭蕉句碑(ほか)(金石文化12)
6  窪田空穂歌碑(ほか)(金石文化13)
7  島木赤彦下諏訪歌碑(ほか)(金石文化14)
8  寒川鼠骨句碑(ほか)(金石文化15)
9  仙覚遺蹟碑(ほか)(金石文化16)
10  大谷句仏句碑(ほか)(金石文化17)
11  良寛遺蹟補遺(ほか)(金石文化18)
12  島村抱月碑(か)(金石文化19)

昭和30年●1955年
1  田村俊子墓碑(ほか)(金石文化20)
2  いわゆる神代文字の碑(ほか)(金石文化21)
3  河村瑞賢の碑/拓本タンポの新工夫(ほか)(金石文化22)
   『名碑の鑑賞と拓本のとり方』(金石文化研究所)
4  二つのさらし井(ほか)(金石文化23)
5  前田夕暮権現山歌碑.(ほか)(金石文化24)
6  岳麓豆北行(ほか)(金石文化25)
   『近代文学碑蹟』第1分冊(金石文化研究所)
7  湖底に沈む名碑/虚子翁旬碑集成(ほか)(金石文他26)
8  初代川柳句碑(ほか)(金石文化27)
9  徳富蘇峰詩碑(ほか)(金石文化28)
10 松山及びその附近の句碑群/第五次全国探碑周遊概報(ほか)(金石文化29)
11 新建啄木歌碑(ほか)(金石文化30)
12 芭蕉句碑採拓(ほか)(金石文化31)

昭和31年●1956年
1  伊王島の白秋碑(ほか)(金石文化32)
2  酒井抱一の碑(ほか)(金石文化33)
3  関鉄之助碑蹟(ほか)(金石文化34)
   『虚子翁句碑』〈新樹社〉
4  文学碑のサイン/近代金石文化ノート(ほか)(金石文化35)
5  馬琴痙筆塚(ほか)(金石文化36)
6  迎仙閣の吉井勇歌碑(ほか)(金石文化37)
7  御製“天"の譜幸田延子紀念碑(ほか)(金石文化38)
8  釈迢空橿原歌碑(ほか)(金石文化39)
9  奈良万葉植物園の三名碑(ほか)(金石文化40)
10 羽衣の碑(ほか)(金石文化41)
11 与謝野晶子と寛の歌碑について(ほか)(金石文化42)
12 木下杢太郎詩碑(ほか)(金石文化43)

昭和32年●1957年
1  藤村夜明け前詞碑(ほか)(金石文化44)
2  『文学碑散歩』(河出新書)(河出書房)
   物故三博士の碑など(ほか)(金石文化45)
3  碑蹟八王子界隈(ほか)(金石文化46)
4  道澄寺鐘銘について(ほか)(金石文化47)
5  上毛文学碑蹟補正(ほか)(金石文化48)
6  総探碑行(ほか)(金石文化49)
7  シーボルト碑を出島商館跡へ(旅の長崎2)
   日本の文学碑(ジャパン・クォータリー4-3)
   日本の文学碑(ほか)(金石文化50)

昭和34年●1959年
3  おもちゃと碑のことなど1(竹とんぼ31)
5  猫と狸と河童一おもちゃと碑のことなど2(竹とんぼ32)
11 だるまに徹した木戸忠太郎翁のことども(竹とんぼ35)

昭和35年●1960年
10  『写真・文学碑一忘れじの詩碑』(現代教養文庫)(社会思想研究会出版部)
11  タコの骨(竹とんぼ41)

昭和36●1961年
1  『芭蕉名碑』(弥生書房)
6  近松門左衛門の碑/初代歌川豊国の碑/茅ヶ崎の独歩追悼碑(ほか)(金石文化復刊1)
   リバイバル風俗考(早稲田学報6)
7  地上から消える「一億号泣」の碑/探碑ドライブ三河鳳来寺(ほか)(金石文化復刊2)
8  金星過日測検之処/海を詠った歌碑と句碑(ほか)(金石文化復刊3)
   温泉のある文学碑(温泉8)
9  平戸英蘭商館記念碑/淡路碑めぐり失望記/咸臨丸渡洋記念碑(ほか)(金石文化復刊4)
10  私のことば一碑につかれて/コックス父子三代/愚庵と子規(金石文化復刊5)
11  抵抗と反逆の哀碑/陶板碑の効果/浅草寺碑群手拓目録1(ほか)(金石文化復刊6)
   文学碑への反省(中部日本新聞11/7夕刊)
12  石に刻む近代学者のおもかげ/折口信夫・飛鳥坐神社の歌碑(ほか)(金石文化復刊7)

昭和37年●1962年
1  碑に遺る近代女性(金石文化復刊8)
2  『金と石に刻む人間像』(同和春秋杜)
3  『古典文学名碑』(弥生書房)
10  『万葉百碑』(新樹社)

昭和38年●1963年
9  長崎のハタ(竹とんぼ58)

昭和39年●1964年
7  『写真・文学碑めぐり1−芭蕉奥の細道』(芳賀書店)
10 『写真・文学碑めぐり2−芭蕉東海道・関西・信濃路・甲州路』(芳賀書店)
12 『写真・文学碑めぐり3−江戸文学東京篇』(芳賀書店)

昭和40年●1965年
3  『写真・文学碑めぐり4−江戸文学諸国篇』(芳賀書店)

昭和41年●1966年
2  『旅と郷土の文学碑』(全日本文学碑大成)(新樹社)

昭和43年●1968年
5  『写真・近代文学碑の旅』(芳賀書店)
9  『碑に見る日本書道』(明治書院)

昭和44年●1969年
8  『東京と近郊の名碑めぐり』(新樹杜)

昭和45年●1970年
12 『いしぶみ日本史』(新人物往来社)

昭和46年●1971年
4  思い出すままに(南方閑話前後)(南方熊楠全集月報2一平凡社)

昭和47年●1972年
10 八重山紀行(政界往来38-10)

昭和49年●1974年
8  戸田浦造船始末(政界往来40-8)
10 民俗信仰二題(政界往来40-10)

昭和51年●1976年
5  長崎方言集(『全国方言資料集成』国書刊行会)

昭和53年●1978年
7  『本山桂川民俗誌全集』1農民と信仰・2祭りと習俗・3長崎風物誌(ピタカ)

昭和54年●1979年
5  余録−未刊日本民俗図誌・民俗採図余録・民俗採図詳説(復刻『日本民俗図誌』別巻−村田書
   店)
12 「土の鈴」について/柳田國男とわたくし/コレクト・メニア(復刻『土の鈴』別冊一村田書店)

昭和58年●1983年
12 『信仰民俗誌』増補版(村田書店)

(「金石文化の研究」「金石文化」「金石文化復刊」については、紙数の都合で内容の全てを掲載でき
なかったことを付記しておく。)

おわリに
  書誌をまとめるに当たっては、多くの方々から情報、資料の提供をいただいたが、ここで謹んで
御礼申しあげる次第である。特に本山ちゑさんには一方ならぬお世話になり、資料の提供、ご教示
をいただき有り難いことであった。
  まだ不十分なものであり不明な点も多く、今後も補充、訂正を加えていきたい。と同時に、これを
基に、多くの写真と挿図を用いた桂川の著作についても見直す作業を進めていきたいと考えている。