◆  市川自然博物館だより  ◆

8・9月号

特集 雑木林で虫をみよう!

市立市川自然博物館  1990年8月1日発行

特集記事 市川のこん虫 むかしの市川 行徳野鳥観察舎だより



特集記事



特集 雑木林で虫をみよう!

雑木林で虫をみよう!

  夏になると、雑木林はたくさんの昆虫たちでにぎわいます。木の幹の中にいるものもいれば、葉を食べていたり、地面を歩きまわっているものもいます。また、昼間ばかりでなく、夜にしか活動しない昆虫もいます。これから、雑木林で昆虫観察をするときのいくつかのポイントを紹介しましょう。

カット(sz071.gif、約10KB)

樹液のでている木をさがそう!

  昆虫の観察にもっとも適した場所は、あまずっぱい樹液が木の幹から出ている所です。このような樹液を出す木は、クヌギやカシ、コナラといったドングリのなる木です。

*こんな虫がみられるよ
  昼だけでなく夜も観察してみると、じつにたくさんの種類の昆虫たちを見ることができます。
  昼間はルリタテハなどのタテハチョウのなかま、ヒカゲチョウなどのジャノメチョウのなかまやカナブン、ケシキスイ、オオキスイ、スズメバチなどが樹液を求めて集まってきます。
  夜になってあたりが暗くなると、ガのなかまやキマワリ、カミキリムシ、夏の雑木林の昆虫の代表であるカブトムシ、クワガタムシが集まってきます。
  ただし、夜の観察は、一人では危険です。必ず大人と一緒にいきましょう。また、昼間に下見をすること、かいちゅうでんとうを持っていくことを忘れずに!

*こんなことを観察してみよう!
  樹液の場所をめぐって、同じ種類の昆虫どうしや違う種類の昆虫がけんかをしていることがあります。そんなとき、どの昆虫が一番強いのか、またどのような武器を使って場所とりをするのか観察して虫の番付表を作ってみましょう。また、どの虫が何時ころに一番多く見られるかもあわせてみてみましょう。


虫が食べた葉をさがそう!

  虫の食べあとのある葉や筒状に巻いている葉をさがしてみましょう。必ずどこかに虫がひそんでいるはずです。

*こんな虫がみられるよ
  虫の食べあとのある葉を探すと、チョウやガの幼虫である、いもむしやけむし、そしてゾウムシ、ハムシ、オトシブミといった小さな甲虫のなかまやタマムシのなかまなどが見つかります。巻いてある葉を広げると、いもむしやけむし、クモなどが、巣を作ってその中で生活しているのを観察できます。

*こんなことを観察してみよう!
  虫の食べあとをよくみてみましょう。葉の表面だけに食べあとがあるか、全体的についているのか調べてみましょう。また、巣を観察して、巣の形や大きさが虫の種類によってどのように違うかよくみてみましょう。


その他の観察ポイント

  朽木の中やそのまわり、雑木林の近くの電燈、キノコやコケの生えている木の幹などまだまだたくさんあります。

 さあ、みなさんも夏の雑木林にでかけて、いろいろな虫を観察してみましょう。

注意:虫のなかには、毒を持っていたり、かみついたりするものがいます。むやみにさわったり、追い払ったりしないようにしてください。


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市川のこん虫




カメムシ

カット(sz072.gif、約3KB)   カメムシというと、みなさんはまっさきに「つかむと臭いいやなにおいがする」と思いうかべるでしょう。このいやなにおいは、カメムシの体の腹側にある、臭腺(しゅうせん)というところから出てきます。そして、敵にあうと、このにおいで身を守ります。
  市川市内では、クズなどのマメ科植物の茎によくついている「マルカメムシ」、ススキなどのイネ科植物にいる「ウズラカメムシ」、緑色の体に赤いしま模様の入った美しい「アカスジキンカメムシ」、市の木であるクロマツの葉を食べるマツカレハという蛾の天敵として役立つ「ヤニサシガメ」、背中にある黄色いハート型の模様がよく目立つ「エサキモンキツノカメムシ」と言った陸生カメムシが、また水辺には「アメンボ」や「ミズカマキリ」、「コミズムシ」といった水生カメムシがよく見られます。

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むかしの市川




シャコとりの話

カット(sz073.gif、約3KB)   昔、市川の海岸には干潟がひろがっていました。土曜日の午後がちょうど干潮のときは、小学生や中学生はバケツをぶら下げて、よくこの干潟に行ったものです。やや大きめの穴で、中の水が静かに渦を巻くように動いていたら、シャコがいる可能性があります。
  そこで子ども達は、まわりを注意して見ながら、片手のゲンコツをピストンのように上下に動かして、その穴に押し込みます。すると、必ず1〜2m離れた所のもう一つの穴から水があふれ出し、うまくいくと、そこからシャコが逃げ出してきます。それをすかさずつかまえるのです。
  たくさんとれると家へ持ち帰りおなべで煮て、出し汁を取りました。この出し汁を使った味噌汁はほっぺたが落ちそうにおいしかったのです。
(博物館指導員  玉置善正 記)

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行徳野鳥観察舎だより



カット(sz074.gif、約7KB)

ウミネコ

  ウミネコの姿が目立ちはじめた。巣立ったサギの若鳥をまじえて、干潟が夏らしいにぎわいを見せている。鳥影がほとんどない閑散期を脱して、解説者としてはほっとひと息。
  夏にカモメを見かけたら、たいていはウミネコと思ってよい。ミャーオと鳴く声は本当に猫そっくりで、いつまでも印象に残る。
  崖や小島などに大きなコロニー(集団繁殖地)を作るが、千葉県では繁殖しないので、6月に見られたウミネコは1〜2歳の若鳥ばかり。成鳥はいなかった。子育ての時期もそろそろ一段落らしく、純白の頭の親鳥がまじりはじめ、7月16日には今年生まれの黒褐色の若鳥が早々と1羽到着した。出身は宮城か青森か。 500キロの長旅、ご苦労さま。

(文と絵:行徳野鳥観察舎 蓮尾純子 )

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