市川自然博物館だより 2・3月号(平成17年度)

市立市川自然博物館 2006年2月1日発行

     

 特集記事  街かど自然探訪  こんないきもの飼ってます
 くすのきのあるバス通りから  自然博物館のめ  わたしの観察ノート

 


 

特 集
 
博物館の利用

 


 

 小学校高学年の理科では、いろいろな情報機器を利用したり、図書館、博物館、科学館などを利用した調べ学習が、取り上げられています。
 国語でも、実際に博物館などに取材に行くような学習があります。
 市立市川自然博物館は市川の自然を紹介した博物館ですが、近隣には他にも特色ある博物館がたくさんあります。
 今回は、そのいくつかを紹介します。機会を見つけて、いろいろな博物館を訪ねてみませんか。

      

 

千葉県内の自然をまるごと学習!
〔千葉県立中央博物館〕

 20年ほど前、千葉市の中心地から大網街道を下ると千葉寺の裏に広大な草地が広がっていました。かつてここには国の畜産試験場があり、数多くの牛が放牧されていたのです。
 その畜産試験場はつくば市に移転し、その跡地が、現在は県立青葉の森公園になっています。
 平成元年2月、「千葉県の自然誌」と「千葉県の歴史」についての総合博物館として、この公園の一角に千葉県立中央博物館が開館しました。
 展示室は広く、「房総の生物」「房総の地学」「生物の分類」「自然と人間のかかわり」「海洋」「小動物展示室」「房総の歴史」の7テーマで構成されています。
 さらに、展示物に手を触れることができる、体験学習室もあります。館外には6.6haもある広い生態園があり、季節の移り変わりを肌で感じることができます。園内には、オリエンテーションハウスや、池(舟田池)の野鳥を観察できる野鳥観察舎等の施設もあります。
 この博物館は、その名のとおり千葉県の中心的な総合博物館で、千葉県の歴史や自然についてまるごと学習することができます。
 なお、場所は離れていますが、勝浦市吉尾には「海の分館」もあり、房総の海と自然をテーマとした展示及び磯の観察会等を行っています。
 千葉県立中央博物館へはJR千葉駅正面バス停7番乗り場から京成バス「大学病院行き」「大学病院・南矢作行き」で約10分、「中央博物館」で下車し、徒歩5分です。京成線「千葉寺駅」から歩くと約15分です。海の分館へはJR外房線鵜原駅より徒歩12分です。
 (http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/)

 千葉中央博物館
明るい中央博物館正面入口

   

  

 

鳥のことなら何でもわかる!
〔我孫子市鳥の博物館〕

 車で船取線(県道8号線)を取手に向かうと手賀沼に出ます。手賀沼大橋を渡って右側に曲がると、手賀沼を見渡せる岸辺に我孫子市鳥の博物館があります。
 ここは、全国的にも珍しい鳥専門の市立博物館です。
 さまざまな鳥たちが生息する手賀沼にスポットをあて、「手賀沼の自然と鳥たち」「鳥の世界」「人と鳥の共存」の3テーマで手賀沼の自然、手賀沼の四季、鳥たちの生態等を紹介しています。各階の展示室の見事な剥製や標本の豊富さと美しさに、圧倒されることと思います。
 生態、形態から分類、環境まで鳥のことなら何でも学習できる博物館と言ってよいでしょう。
 博物館のすぐそばには千葉県手賀沼親水広場があり、手賀沼の水質浄化について学習することもできます。
 電車を利用の場合には、JR武蔵野線から新松戸で千代田線、常磐線に乗り換え、我孫子駅から「東我孫子車庫」行きのバスで約10分「我孫子市役所」下車、徒歩約5分です。
 (http://www.bird-mus.abiko.chiba.jp)

我孫子市鳥の博物館 正面
我孫子市鳥の博物館 正面 
3階の展望テラスからは手賀沼が一望できる

  

 

  

 

 

東京都心の原風景を体感!
〔国立科学博物館附属自然教育園〕

 東京恵比寿のガーデンプレイスタワーに上って東京湾方面を眺めると、すぐ下に広い森が見え、驚かされます。山手線の内側にあるこの森が、国立科学博物館附属自然教育園です。
 ここは江戸時代は松平高松藩の下屋敷、明治時代は火薬庫、その後、白金御料地を経て戦後文部省の管理となり、昭和24年に自然教育園として開放されました。現在は国立科学博物館附属自然教育園として親しまれています。
 園内はコナラ、ミズキ、ケヤキなどの落葉樹やスダジイ、カシ類、マツ類などの常緑樹に覆われているほか、池や小川もあり、湿性植物やカワセミ、シジュウカラなど野鳥も多数見られます。カタクリやヒトリシズカなどの野草も数多く見られ、それぞれに名札が設置されています。
 土曜日には子ども観察会、日曜日には野外案内や展示解説、講座などいろいろなイベントも企画されています。
 また、入園するときに、月ごとに見どころを記したリーフレットをもらえます。このリーフレットにはクイズ形式で園内の自然を探索することができるように工夫されており、楽しく自然を学ぶことができます。
 JR山手線目黒駅東口より目黒通りを高輪方面に歩いて約7分、東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線、白金台駅1番出口から目黒通りを目黒方面に歩いて約4分です。
 (http://www.ins.kahaku.go.jp)

 

 

 

 

様々な植物の実物が見られる!
〔筑波実験植物園〕

 つくばエクスプレスの開通で、便利になったつくば市、市川市からもJR市川大野駅または西船橋駅経由で武蔵野線南流山駅まで出れば、つくばエクスプレスで終点つくば駅まで快速で25分で行けるようになりました。
 筑波実験植物園は国立科学博物館が実験用及び広く一般の方々に植物に親しんでいただくために、昭和59年に開園した植物園です。広さは14haあります。
 正面入り口から入園し、セコイア、メタセコイア、トチノキなどのプロムナードを抜けると中央広場に出ます。
 この先は山地草原区、暖温帯落葉広葉樹林区、水辺植物区などいくつかの環境に分けてその環境に適応している植物が約4,000種類栽培されており、名札が付けられています。実物を集めた図鑑のようです。
 つくばエクスプレス線の終点つくば駅からは関東鉄道バス「テクノパーク桜行き」で約5分「つくば植物園前」で下車すればすぐ目の前です。
 (http://www.tbg.kahaku.go.jp)

筑波実験植物園のプロムナード

 セコイアとメタセコイアが交互に植えられている筑波実験植物園のプロムナード

    

 

 

 

 

茨城県の自然を総合的に学べる!
〔ミュージアムパーク茨城県自然博物館〕

 千葉県と茨城県の県境を流れる利根川とその支流の鬼怒川に挟まれた低地に菅生沼という沼があります。
 この菅生沼の一部を含めて、周囲の雑木林や谷津田、里山など自然環境を生かした総面積約16haの大きな博物館、ミュージアムパーク茨城県自然博物館があります。
 展示室は「進化する宇宙」「地球の生いたち」「自然のしくみ」「生命のしくみ」「人間と環境」「ディスカバリープレイス」の6テーマで構成され、宇宙や生命から地域の自然までストーリー性のある展示を行っています。
 展示室の標本の数の多さや工夫されている“しかけ”展示には驚かされます。体験コーナーも数多くあり、電子顕微鏡観察もできます。
 野外には、ネイチャートレイルコースがテーマ別に5コース設けられており、四季折々の自然観察をすることができます。菅生沼に架かる橋を渡って対岸のあすなろの里に出ることもできます。
 やや交通の便が悪いのが難点ですが、JR武蔵野線南流山駅から、つくばエクスプレス快速電車で11分、2駅先の守谷駅で下車し、関東鉄道バス「岩井行き」または「猿島行き」に乗車約20分で「自然博物館」下車、徒歩約5分です。
 車なら、国道16号線を野田方面に向かい、野田警察署前の陸橋下を右折して県道野田つくば線に入り、芽吹大橋を渡り1.5 kmほど直進し、「博物館入口」という交差点を右折するとすぐそこです。
 (http://www.nat.pref.ibaraki.jp)

 

 

 

 

 

 

 

 

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街角自然たんぽう

こうのだい
国府台・旧坂川河口
旧坂川河口の写真

 里見公園下、江戸川土手のサイクリングロードを上流に向かって歩いて行くと、「坂川の碑」が建っています。
 その右側、池のように見える場所が旧坂川です。
 土手の下におりて周辺を散策すると、カントウタンポポやシロツメクサ、フジバカマ、ヨメナなどの野草が、四季折々に咲いています。
 秋になるとトノサマバッタがたくさんいる所でもあり、台風の後などはカバマダラやアサギマダラなどの迷蝶が飛んでくる時もあります。

 

 

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博物館でこんないきもの飼ってます

 生き物の暮らしを知るには、野外で観察する方が、もちろん良いのですが、飼育しているからこそ観察できることもたくさんあります。
 このコーナーでは博物館で飼育している生き物の、飼育下ならではのちょっと変わった行動などを、実際の飼い方と併せてご紹介します。

 

 ハゼ科  ハゼの仔

はぜの仔の写真

下 チチブ、上 アベハゼ

 数種類数匹を一つの水槽で飼っています。
 生きた仔魚を野外でじっくり見るのは大変ですが、長く飼育してよく慣れてくると、ハゼの仔はガラスの近くに寄ってじっとしています。
 体色は灰色がかった地味な色をですが、よく見ると点で描いたような模様が種類によって異なります。
 ひれを開いたり閉じたりして見える、半透明で繊細な骨(鰭条)、光のかげんで銀色に見えるとてもきれいな目、など、小さな水槽ならではの楽しみです。

       

こんなふうに飼っています  

  
※ ※ ※ レイアウト ※ ※ ※  

・ 水  

 海水を水槽の半分ぐらいまで入れます。
 人工海水を使っています。
 水が蒸発して濃度が変わらないように注意します。

・ 掃 除 …

 食べ残しがあれば、取り除きます。
 水はそれほど汚れませんが、様子を見ながら3分の1ぐらいづつ水替えをします。

・ 隠れ場所

 カキ殻などを組み合わせて入れてあります。
 あればその下に隠れていますが、出ていることも多いので、隠れ場所は少ないほうが姿がよく見えて良いようです。


※ ※ ※ 餌 ※ ※ ※  

・ 毎日、乾燥エビの粉を少量やります。他に週に1〜2回、アサリなどの貝の身を、それぞれ一口で飲み込める大きさの欠片にして、1〜2片やります。
・ 少々大きすぎても、口から出したり入れたりを何度かしているうちに飲み込んでしまいますが、口から出した時に大きな魚が横取りしてしまうので、小さな魚には小さい欠片を多めにやります。

 

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くすのきのあるバス通りから 雨水とせっけん

 1月21日の雪は、15p積もりました。道路はご近所の人達と一気に片付けました。
 でも、屋根の上は数日真っ白でした。
 徐々に溶けて、雨どいから雨水タンクに溜まります。その量は思ったより多く、蓋を押し上げて、溢れ出してしまいました。
 庭木の水遣り、打ち水、家の外回りや車の掃除など大いに利用しています。
 市川市に供給されている水道水の硬度(カルシウムとマグネシウムの量)は70r/ℓ前後で軟水です。
 洗剤を溶かすと反応して、せっけんカスができます(合成洗剤でもできます)。
 雨水ですとせっけんカスはできず、透明の洗剤溶液です。
 せっけんカスができない分、少々ですが洗剤を足さずに済みます。
 以前建築学会で「雨水を洗濯に利用しよう。」という発表がありました。  (M.M.)

 

 

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自然博物館の

博物館のめ


カバノキ  ハンノキ

ハンノキの春先の風景写真

穂状に垂れる雄花の写真
 葉に先立って花をつける。 穂状に垂れる雄花。
雌花の写真 ハンノキの市内分布図
雌花は小さくて目立たない。  市内では生息場所は限られる。

 

 

 

 

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わたしの観察ノート 


◆大町公園より

  • 高校の生物部の調査に付き合いました。オニヤンマ水路をさぐると、いまにも羽化せんばかりの立派な終齢幼虫が何匹もいました(11/20)。今夏の羽化は見送ったのでしょうか。

        金子謙一(自然博物館)

北方小学校周辺より

  • ホトケノザ、オオイヌノフグリが咲いていました(11/20)

        H・Kさん(船橋市在住)

うしろ谷津より

  • モズのはやにえがありました(11/13)。 カマキリが3匹でした。15日には5匹ありました。

国府台周辺より

  • サネカズラの小粒ながら赤い実を見つけました(11/4)。旧坂川べりには見事な赤い実の株がありました。

    以上 介川武夫さん(曽谷在住)

国分調節池より

  • ハジロカイツブリが3羽いました (11/20)。チョウゲンボウが2〜3分水面すれすれの所をヒラヒラと飛んでから、もといた草の中に再び隠れました。

須和田公園より

  • ムラサキツバメが2匹、飛び回ってはヤツデの葉の上にとまるのを繰り返してました(11/27)。

    以上 道下誠さん(中国分在住)

国分3丁目より

  • 調節池のオギ原からオオジュリンのかわいい声が聞こえました(11/5)。見ると、オギの花穂に1羽がとまっていましたが、もう1羽くらいはいたようです。

  ◆小塚山公園より

  • ヤマガラ1羽の鼻声が聞こえました(12/18)。見上げるとエゴノキの実を脚にはさみ、くちばしでコツコツ叩く姿が見えました。

  ◆京成菅野駅より

  • 上空からハシブトガラスの騒々しい鳴き声が聞こえてきました。見上げると、かなりの上空をハシブトガラス5羽に追われるノスリ1羽の姿が見えました(12/25)。

  ◆八幡より

  • 上空高く、抜けるような青空にツグミ5羽が広く散開し、鳴き声を出しながら飛んでいました
    (11/2)。この冬の初認です。

    以上 根本貴久さん(菅野在住)

  • やぶしらず前の歩道の大きなケヤキの葉がすっかり落ちました。見上げると、カラスの巣がかかっていました(12/22)。ハンガーも使ってありました。

        金子謙一
気象のようす ◎雨の少ない秋から、12月に入ると乾いた寒さの厳しい日が続きました。

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