◆  市川自然博物館だより  ◆

第62号 (1999年6・7月号)

特集「川かんさつ」 2

上・中・下流の3区分

市立市川自然博物館 1999年9月1日発行

 特集記事  街かど自然探訪  レッドデータブック掲載種紹介
 くすのきレポート  むかしの市川  観察ノート





特 集  川のかんさつ  



川のかんさつ 2 上・中・下流3区分

市内の主要な水系−−国分川水系、大柏川水系−−は、小規模とはいえ、数kmから10数kmの長さにわたって広がっています。流域には、湧き水があって水源となっている場所もあれば、川幅が広く流れがゆるやかな場所もあります。今回は、市内の水系を流域の環境に応じて3つに区分する考え方をご紹介します。

上・中・下の3区分

  市内の水系は、つぎのように区分して考えることができます。

*上流部
   台地に刻まれた細い谷の部分。

*中流部
   台地と台地の間の大きな谷の部分。

*下流部
   市川砂洲以南の低地部分。

 

図.1

  このうち上流部は「谷津」と称されている場所で、台地に切れ込んだ細い谷と斜面林による独特の景観が特徴です。湧き水の発生場所が多く、自然の状態では豊富な湧き水が湿地を形成しながら下流への流れを作っています。
 
  中流部は、大柏川、国分川の本流が流れている谷(大柏谷、国分谷)のことで、上流部を形成する細い谷が合わさりながら最終的にこの谷へと続いています。
 
  下流部は、市川砂洲以南の、自然状態では水路とアシ原であったような低地の部分です。前回紹介したように、市川砂洲以南については本来は国分川・大柏川水系とは別の水系として考えるべきですが、流域の環境という観点で見れば下流部としての特徴を備えているので、ここでは便宜的に、上流部、中流部から続く形で、下流部として区分することにします。
 
  なお、上流部と中流部の谷はそれを1本の樹木に見立てて、中流部の谷を「幹谷(みきだに)」、上流部の谷を「枝谷(えだだに)」と称することがあります。また、3つの区分を模式的に示すと、図.1のようになり、実際の地図上に示すと図.2のようになります。

 

図.2

 

航空写真で見る各区分

〔左:上流部(大町公園一帯)〕
 画面いっぱいに広がる台地に、細い谷が切れ込んでいます。

〔左:中流部(南大野一帯)〕
 中流部を形成する広い谷に、上流部の細い谷が合流しています。

〔左:下流部(本八幡一帯)〕
 谷の地形が見られず、一面に低地が広がっています。

 

 最初へ戻る

 


 

街かど自然探訪


カット(sz626.gif)

二俣新町(ふたまたしんまち) 新港大橋周辺

  二俣新町は、昭和35年から38年にかけて、東京湾の浅瀬を利用して埋め立てられた約68ヘクタールの土地です。
 
  この町は工業地域のため、自由に護岸に近寄れる場所は、新港大橋の周辺だけです。JR京葉線「二俣新町駅」から、南へ徒歩約20分の所に、新港大橋はあります。橋下を歩いて行くと護岸があり、マガキやムラサキイガイなどでびっしりと覆われています。水面にはミズクラゲや小魚などを見ることができます。

 最初へ戻る

 


 

レッドデータブック掲載種紹介


 

ホトケドジョウ  分類:魚類 ドジョウ
ランク:絶滅危惧 Ib

カット(sz627.gif)   環境庁がレッドデータブックの見直し作業の中で新たに発表したレッドリストには、ごく身近な魚が何種類か含まれていました。その中にメダカが入っていたことは大きな反響を呼びましたが、ホトケドジョウもまた、知名度こそ低いものの身近な魚のひとつと言えます。
 
  市内では谷津の環境に生息します。かつては各所に生息していたと思われますが、現在では大町公園の自然観察園でしか見ることができなくなりました。

 最初へ戻る

 



くすのきレポート



No.7今回の観察は…

カット(sz618.gif、約4KB)『アオスジアゲハの卵を見たいけど...』

  今年も、街路樹のクスノキにアオスジアゲハが飛来しました。アオスジアゲハは市内で広く見られますが、目撃場所の近くにはたいていクスノキが生えています。幼虫が葉をたべるので、クスノキに卵を産むからです。
 
  でも、アオスジアゲハはいつも高いところをせわしなく飛んでいます。そのせいか、「産卵しているところは、全然見られません」とのことでした。

(情報提供:M .M .さん) 

 

 最初へ戻る

 


むかしの市川

カットsz619.gif (5653 バイト)


 

  このコーナーでは、博物館が1986年に行ったアンケート調査の結果から、むかしの市内の様子を紹介しています(原則として回答の原文のまま掲載)。

 最初へ戻る

 



わたしの観察ノート No.44



◆自然観察園一帯より

清野元之(自然博物館)   

小川 晃(自然博物館)   

◆柏井雑木林より

金子謙一   

◆国分〜堀之内あたりより

宮橋美弥子(自然博物館)   

秋元久枝さん(国府台在住)   

大野さん   

金子謙一   

◆国府台〜真間あたりより

秋元久枝さん   

以上 根本貴久さん(菅野在住)   

◆高谷〜原木あたりより

以上 田中利彦さん(船橋市在住)   

◎4〜5月は、春から梅雨へと、きわめて順調に季節が推移しました。

 

 最初へ戻る

 

博物館たよりIndexへ戻る