◆  市川自然博物館だより  ◆

 2000年8・9月号(第69号)

花の特集 3

海辺の花

市立市川自然博物館 2000年8月1日発行

 特集記事  街かど自然探訪  レッドデータブック掲載種紹介
 くすのきのあるバス通りから  むかしの市川  わたしの観察ノート





特 集  海辺の花
コマツヨイグサの花

海辺に特有の植物ではありませんが、砂浜で多く見られます。夜に咲く花は、花びらも雄しべも雌しべも、すべてが黄色です。

 



花の特集・『海辺の花』

  東京湾に面して位置する市川市には、かつては干潟やアシ原が多く存在していました。現在は都市化の進展によって沿岸部の形状が大きく変わってしまいましたが、それでもなお、海辺の自然を残している場所があります。江戸川放水路です。今回は、江戸川放水路で見られる「海辺の花」を紹介します。

ウシオハナツメクサ

 アシ原のまわりの砂地などに生える高さ10cmくらいの植物です。全体の印象は、同じナデシコ科のハコベやミミナグサと似ていますが、5枚の白い花びらは先端がピンク色で、黄色い雄しべとも相まって、小さいなりにきれいな花を咲かせます。       (花:5月 ナデシコ科)

ハマエンドウ

 名前のとおり、浜に生える豆の仲間です。海岸で見られる多くの植物と同じく厚い葉と長い地下茎をもっています。園芸植物のスイートピーと同じグループに属し、品種改良されたスイートピーほどの華麗さはないものの、濃い紫色の花を咲かせます。同じマメ科でも、たとえばカラスノエンドウなどとは、だいぶ花の形が違っています。

         (花:5月 マメ科)

ハマヒルガオ 

 江戸川放水路の砂浜に群生しています。一部はコンクリートの護岸にはい上がって花を咲かせています。市内には本種のほかにヒルガオ、コヒルガオの2種類のヒルガオ類がありますが、海岸に生えるのは本種のみで、円い形の光沢のある厚い葉で区別することができます。

(花:5月 ヒルガオ科) 

 

コウボウシバ

 砂浜のような環境に生育します。九十九里海岸のような大きな砂浜では普通に見られますが、江戸川放水路には砂浜が多くなく、そのため見られる場所も限られています。ハマエンドウやハマヒルガオと同じ場所に生育しています。

(花:5月 カヤツリグサ科)

アイアシ

 ヨシ(アシ)によく似た植物です。ヨシは海辺から川、池に至るまで幅広く生えますが、本種が生育できるのは海辺に限られています。ヨシとアイアシは葉はよく似ていますが、花はずいぶん違っていて、本種の花はヨシのように細かい穂にならず、硬くて太い穂が数本だけ伸びます。花の時期も、秋に咲くヨシとは異なっています。

(花:6〜7月 イネ科)

 

トウオオバコ 

 海岸付近の草原に生えるオオバコの仲間です。身近に見られるオオバコにくらべて葉ははるかに大きく、花の茎も長さ50cm前後にもなります。「唐大葉子」という名前になっていますが、帰化植物ではなく、もともと日本に生育しているオオバコの一種です。

(花:8〜9月 オオバコ科)

ハチジョウナ

 ノゲシと同じグループに属する植物で、花そのものは一見するとタンポポのようにも見えます。大きさは高さ1mくらいになり、地下茎で増えるので群落を形成することもあります。江戸川放水路ではあまり多くは見られません。

(花:8〜9月 キク科)

ウラギク 

 海岸のアシ原や、時には干潟 の上にも生育する野菊の一種です。埋め立て地などに一時的な 群落が出現することもありますが、江戸川放水路では長期にわたって安定して生育しています。花は紫色が濃く、野菊の中でも美しい部類と言えます

                (花:10月 キク科)

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街かど自然探訪


 

湊・旧江戸川と水神祭

旧江戸川沿いの高いコンクリートの堤防を覗き込むと川の水面が見え、対岸に小さいながらもアシ原を臨むことができます。堤防がなかった頃は、江戸川をすぐに見ることができ、川遊びや魚釣りなどして子供が遊んでいたことでしょう。 毎年6月30日に水神宮で行われる水神祭は、夏を前にして子どもが水難事故にあわないようにと願うお祭りです。かつてはこの場所が住民の生活に深く関わっていたことを感じさせます。

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レッドデータブック掲載種紹介

 


ノカラマツ 分類:種子植物   キンポウゲ科
                  ランク:絶滅危惧 U類

 

 川原などの、日当たりのいい草地に生育する多年草です。国内では本州から九州に分布するものの、生育地は点在するとされています。市内には自生地が1か所あり、一時は数株程度しか見られなくなっていましたが、今年は多数の株が見られます。花は黄色味を帯びた細かなもので、真夏に咲きます。セイタカアワダチソウやクズ、カナムグラなどの競争相手が多いので、保護するためには草刈りなどの管理が必要なようです。。

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くすのきのあるバス通りから



No.14今回の観察は…

いろいろな生き物が見られました。

「4月21日、トンボを拾いました。半分、蟻に食べられていました。2階のベランダでコメツキムシを見つけました。6月22日、朝5時、真間川から大柏川にかけてウがもぐっていました。7月2日、上境橋付近の親水公園でザリガニとちいさな魚とハイイロゲンゴロウを、うちの子が見たそうです。」身近なところにも、鳥や昆虫がたくさん暮らしています。

   (情報提供:M .M .さん)

 

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むかしの市川


   このコーナーでは、博物館が1986年に行ったアンケート調査の結果から、むかしの市内の様子を紹介しています。(原則として回答の原文のまま)

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わたしの観察ノート No.51



◆大町公園より  

◆柏井雑木林より

◆北方遊水池付近より

◆国府台付近より

◆里見公園より

◆堀之内貝塚公園より

◆じゅん菜池公園より

◆宮久保周辺より

◆江戸川放水路より

◎6月は例年より雨量が多く、梅雨冷えが続きました。

 

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