◆  市川自然博物館だより  ◆

 2001年2・3月号(第72号)

花の特集 6

いろいろな花
 

市立市川自然博物館 2001年2月1日発行

 特集記事  街かど自然探訪  レッドデータブック掲載種紹介
 くすのきのあるバス通りから  むかしの市川  わたしの観察ノート




特 集  いろいろな花


ミズタマソウの花

ふだんは見過ごしてしまうようなミズタマソウの小さな花も、拡大して見ると独特の形をしています。

 


 


花の特集・『いろいろな花』

 花は、植物の顔とも言える存在です。花びら、萼(ガク)、雄しべ、雌しべと、基本となるパーツは単純ですが、それらの形と組み合わせによって、多様な形が生み出されています。また、同じ仲間の植物は花の形が似ていることが多く、種類を見分ける上でも、花は重要なポイントになります。

 

スイカズラ

 花は、花びらがくっついた筒状で、先端だけが切れ込んで分かれています。「合弁花」と呼ばれる花の基本的な形のひとつで、本種は先端が上下に分かれた二唇形(ニシンケイ)をしています。アサガオのようなラッパ状の花も、もちろん合弁花に属します。

(花:5月 スイカズラ科)

 

クサボケ

 互いにバラバラの花びらをもつ形です。「離弁花」と呼ばれ、「合弁花」と同じく花の基本的な形のひとつです。合弁・離弁の違いは、双子葉植物を分類する上では重要なポイントとなります。離弁花には花びらの形がすべて同じものと異なるものがあり、本種などのバラ科やアブラナ科は前者、スミレ科やマメ科は後者に相当する場合が多いです。

  (花:4月 バラ科)

マルバスミレ

 すみれ形と呼ばれる独特な形をしています。5枚の花びらは上2枚、横2枚、下1枚がセットになっていて、それぞれ上弁、側弁、唇弁という名前で呼ばれます。国内のスミレ科の植物に限っていえば、花の形はすべてすみれ形をしていますが、海外では異なる場合も多いです。

(花:4月 スミレ科)

 

フジ

 マメ科の花は、多くが蝶形と呼ばれる形をしています。花びらは、上1枚、左右2枚、その内側にさらに2枚で、それぞれ旗弁、翼弁、竜骨弁と呼ばれます。写真は片側の翼弁と竜骨弁を除いたもので、竜骨弁に沿うようにして雄しべと雌しべがあるのがわかります。

(花:5月 マメ科)

ノアザミ

  キク科の花は、小さな合弁花が集合してできています。筒状花と舌状花の2つのタイプがあって、ヒマワリでは中央に円く広く筒状花が集まり、外周を舌状花が縁取りしています。本種などのアザミ類の花は筒状花のみからなり,タンポポ類などの花は舌状花のみでできています。

(花:5月 キク科)

 

マムシグサ 

 花びらやがくではなく、仏炎苞(ブツエンホウ)と呼ばれる一種の葉によって、花の外形がつくられています。実際の花は、仏炎苞に包まれた内部にあり、ごく小さくて多数あります。ミズバショウも同様で、外側の白い部分が仏炎苞、内側の棒状の部分に小さな花が集まっています。

(花:5月 サトイモ科)

クマガイソウ

 ラン科の花は変化に富んでいて、さまざまな形をしています。中でも唇弁と呼ばれる、一番下側に位置する花びらの形は多彩で、本種では大きな袋状になっています。また、雄しべと雌しべが、くっついて1本の太い柱状になっていることも大きな特徴です。

  (花:5月 ラン科) 

キショウブ

 写真では、左側の花びらからミツバチが中にもぐり込もうとしています。この時、ミチバチが止まっている部分は花びらですが、背になる部分は花弁状になった雌しべにあたります。雌しべが、花の外形を作りだすのに、ひと役買っているわけです。

    (花:5月 アヤメ科) 

 最初へ戻る

 


 

街かど自然探訪


 

南行徳・東海面公園のヤシの木

 

ヤシの木と言うと常夏の国を想像してしまいますが、東海面公園の真ん中に大きなヤシの木がポツンと一本だけ立っています。このヤシの木はカナリーヤシといって、寒さに強いヤシで、-5℃まで耐えられるそうです。この種類は、雌株と雄株があります。秋には1cm位の小さいヤシの実が、房状についている姿を見ることができるので、雌株だと分かります。雄株の花粉は、何処から風にのって飛んで来ているのでしょうか?

最初へ戻る

 


レッドデータブック掲載種紹介

 


イチョウウキゴケ

水生のコケ植物です。世界に幅広く分布し、わが国でも各地で普通に見られます。RDBにリストアップされたのは、おそらく主要な生育地である水田や湿地の減少が著しいことから、将来的な危険度が高いと想定されるためと思われます。
県内でもやや普通ですが、市内では田んぼや休耕田が年々減少し、見られる場所は少なくなっています。本来は、環境さえ維持されていれば、簡単に増殖するたくましさを備えた植物です。

最初へ戻る


 



くすのきのあるバス通りから



No.17今回の観察は…

コゲラ、シジュウカラ.....

「イヌと子供2人連れて散歩しました。桜並木でシジュウカラが2〜3羽きて、次々枝から枝へと移動します。『シジュウカラは、集団で餌を捜しているのかな…』と言っているうちにコンコンコンと音がして、シジュウカラがいる枝の裏側からコゲラがでてきました。斜めに回るように移動していき、2羽いました。」冬は、木々の葉が落ちていることもあって、町中でも野鳥が目につきます。

(情報提供:M .M .さん)

 

最初へ戻る


むかしの市川


このコーナーでは、博物館が1986年に行ったアンケート調査の結果から、むかしの市内の様子を紹介しています。

(原則として回答の原文のまま)

 

 最初へ戻る

 



わたしの観察ノート No.53


 


◆大町公園より−−−−−−−−−−−

・ベニマシコを見ました(11/6)。以前に見たのも11月でした。

・アカゲラが今年もやって来ました。最近では、冬の常連さんです(12/4)。

             金子謙一(自然博物館)

・ミドリシジミの卵をハンノキの太い枝で見つけました(11/29)。 産卵されたのは6月で、卵のまま越冬し、春先にハンノキの新芽を食べて成長します。

             清野元之(自然博物館)

◆国府台江戸川周辺より−−−−−−−

・アオバズクを見ました(11/7)。この時期に姿を見たのは初めてです。

             秋元久枝さん(国府台在住)

・ミサゴが上流に向かって飛んでいく姿を見ました(11/4)。1991年12月以来9年ぶりのことです。

◆里見公園より−−−−−−−−−−−

・アカハラ(11/12) 、ルリビタキ(12/3)、トラツグミ(12/17) をそれぞれ初認しました。

◆じゅん菜池公園より−−−−−−−−

・池にカモの仲間のアメリカヒドリが1羽いました (11/4)。

◆堀之内貝塚公園より−−−−−−−−

・マミチャジナイが1羽いました(11/3)。

          以上 根本貴久さん(菅野在住)

 

◆小塚山市民の森より−−−−−−−−

・エナガを見ました。 メジロ、コゲラ、シジュウカラの群れに混じって2羽いました(12/27)。

             宮橋美弥子(自然博物館)

◆柏井雑木林より−−−−−−−−−−

・ツチイナゴを見ました(11/18)。 成虫で越冬をするイナゴです。

             小川 晃(自然博物館)

◆市川北高校付近より−−−−−−−−

・今年もタゲリを2羽見ることができました(12/16)。

             高橋富子さん(大野町在住)

◆北方ミニ自然園より−−−−−−−−

・クイナが水路で餌を探していました(12/22)。

             宮橋美弥子

◆旧江戸川より−−−−−−−−−−−

・オオバンを3羽見ました(12/5)。ユリカモメがずらりと並んでいる側をのんびりと歩いていました。

             金子謙一

◆江戸川放水路より−−−−−−−−−

・ツバメを2羽見ました(11/3)。

             石井信義さん(菅野在住) 

 

◎11月は暖かくて雨が多く、12月は冬らしい安定した晴天が続きました。

 

 

 

 最初へ戻る

 

博物館たよりIndexへ戻る