市川自然博物館だより 90号

市立市川自然博物館 2004年2月1日発行

今年度の特集は、『長田谷津総合調査』の内容を紹介していきます。
 
第6回目は『長田谷津の特定種』についてです。

新コーナー『自然博物館のめ』が始まりました。
 
生き物をいろいろなかくどから見ていきます。
 今回の生き物は
『コブシ』です。

     

 特集記事  街かど自然探訪  こんないきもの飼ってます
 くすのきのあるバス通りから  自然博物館のめ  わたしの観察ノート

 


長田谷津調査報告

特 集 
長田谷津の特定種

 


 

長田谷津総合調査報告

特定種とは、天然記念物に指定された貴重な種類や、絶滅の恐れがあるとされている種類のことです。
長田谷津には、国全体において絶滅が心配されている種類や、千葉県の範囲において絶滅が心配されている種類が多く生育・生息しています。
今回は、それらの種類をリストアップしました。

    

【国の絶滅危惧種】
  国全体で絶滅が心配されている種類としては、3種類の動物と6種類の植物が長田谷津生育・生息しています。

 

絶滅危惧1類

   イチョウウキゴケ(コケ植物)

 

 

千葉県では最重要保護生物

絶滅危惧1B類

      ホトケドジョウ(魚類)
      マヤラン(種子植物)

 

 

千葉県では要保護生物
       要保護生物

絶滅危惧2類<

     オオタカ(鳥類)
     スナヤツメ(魚類)
     オオアカウキクサ(シダ植物)
     ミズニラ(シダ植物)
     エビネ(種子植物)
     キンラン(種子植物)

 

 

千葉県では重要保護生物
       重要保護生物
       指定なし
       指定なし 
       一般保護生物
       一般保護生物

スナヤツメの産卵の写真
△ 国の絶滅危惧種 スナヤツメ

 

 

 

 

【千葉県の絶滅危惧種】

 千葉県の絶滅危惧種は長田谷津でも多く見られますが、特にニホ ンアカガエルの繁殖地として注目を浴びています。

 

最重要保護生物

   ニホンアカガエル(両生類)

 

重要保護生物

   フクロウ(鳥類)        ニホントカゲ(爬虫類)
   ジムグリ(爬虫類)       アオカワモヅク(藻類)*
   シロマダラ(爬虫類)

*藻類は他と区分が異なり、重要・要・一般の区別がなく、アオカワモヅクは「保護生物」とされています。

 

要保護生物

   カヤネズミ(哺乳類)     アズマヒキガエル(両生類)
   コサギ(鳥類)         キンブナ(魚類)
   オカヨシガモ(鳥類)     アカシジミ(昆虫類)
   カワセミ(鳥類)        ミドリシジミ(昆虫類)
        キセキレイ(鳥類)       ウスミミモンキリガ(昆虫類)
   エナガ(鳥類)         マルタンヤンマ(昆虫類)
   ヤマガラ(鳥類)        ヌカエビ(甲殻類)
   メジロ(鳥類)          サワガニ(甲殻類)
   ホオジロ(鳥類)        ミクリ(種子植物)
   カケス(鳥類)          ササバギンラン(種子植物)
   クサガメ(爬虫類)      ギンラン(種子植物)
   シマヘビ(爬虫類)      オオマルバノホロシ(種子植物)

 

 

 

 

【千葉県の絶滅危惧種のうち、定住性の低い鳥類】

   渡り鳥のように広範囲を移動して暮らす鳥類や、出現頻度の低  い鳥類については、他の生物と分けてまとめました。

 

最重要保護生物

   サンコウチョウ              クイナ

 

重要保護生物

   サシバ                  オオルリ              キビタキ
   オシドリ                   ヨシガモ               イソシギ

 

要保護生物

   センダイムシクイ          ノスリ                  アオゲラ
   アカゲラ                ミソサザイ               カイツブリ

 

 

 

 

【国の準絶滅危惧種、千葉県の一般保護生物】

   絶滅危惧種に準ずる種類は、数多く見られます。むしろ、谷津の生態系それ自体が絶滅に瀕していると言えるかもしれません。

 

国の準絶滅危惧種

   マルタニシ(貝類)                             千葉県では一般保護生物
   モノアラガイ(貝類)                                                一般保護生物
   カワヂシャ(種子植物)

 

千葉県の一般保護生物

   ジネズミ(哺乳類)                      アサギマダラ(昆虫類)
   ヒバリ(鳥類)                         キイトトンボ(昆虫類)
   ツバメ(鳥類)                        サラサヤンマ(昆虫類)
   セグロセキレイ(鳥類)                  クロスジギンヤンマ(昆虫類)
   トラツグミ(鳥類)                       コノシメトンボ(昆虫類)
   ウグイス(鳥類)                       ヤブヤンマ(昆虫類)
   オオヨシキリ(鳥類)                    モミ(種子植物)
   クロジ(鳥類)                         ヤマハンノキ(種子植物)
   ニホンカナヘビ(爬虫類)                ハシバミ(種子植物)
   ニホンヤモリ(爬虫類)                  クマシデ(種子植物)
   アオダイショウ(爬虫類)                 コブシ(種子植物)
   ヒバカリ(爬虫類)                          イヌショウマ(種子植物)
   ヤマカガシ(爬虫類)                    イヌザクラ(種子植物)
   シュレーゲルアオガエル(両生類)        アオハダ(種子植物)
   モツゴ(魚類)                            ジュウニヒトエ(種子植物)

 

アカガエルの写真
 △ 千葉県の最重要保護生物 ニホンアカガエル

 

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街角自然たんぽう

 オシキリ                                                     
 押切・稲荷神社のイチョウ


稲荷神社のイチョウの写真

  
  
行徳駅前から市川浦安バイパス道路を渡ると押切の町です。旧江戸川とバイパス道路の間にある町並みには、まだ細い路地が多く残っており、迷路のようにあちこちにつながっています。また、古いお寺や神社・碑なども残っているので散策を楽しむことができます。
 押切の稲荷神社には、樹齢300年以上と言われているイチョウがあります。幹周り6.1m、樹高16mの巨木で、毎年秋にはたくさんの銀杏の実をつけます。

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博物館でこんないきもの飼ってます

 イ ソ ギ ン チ ャ ク

 砂底にもぐるタイプのイソギンチャクは、花が咲いたようです。たくさん採ってきても、ほとんどがすぐに死んでしまいますが、一度その場に安定すると、あまり手間もかからず長期間飼えます。
 気を使うのは、餌をやる順番ぐらいです。イソギンチャクに一番に餌をやると、同居しているカニなどに横取りされるので、いつも最後です。最近では、触手が開いた中に餌を入れてやると、サッと閉じて抱えこむようになってきました。

       

こんなふうに飼っています  

  
※ ※ ※ レイアウト ※ ※ ※  

・ 水 …………  海水です。濃度が濃くならないように、時々汲み置きした水を足します。それほど厳密には濃度を測っていません。
餌の食べ残しなどが無ければそれほど汚れないので、水替えは適当 です。
 水が濁ったり、臭くなった時は様子を見ながら変えます。
・ 砂地 ………  干潟の細かい砂です。砂にもぐって見えない部分が結構大きいので 厚めに約8p入っていますが、水槽の半分ぐらいまで入れたいです。
 貝殻などを埋めておくと、それに固定するようです。
・ その他 ……  エアーと兼用のスポンジフィルターを入れてあります。


※ ※ ※ 餌 ※ ※ ※  

・  種類や大きさによって多少違いますが、現在飼っているものには冷凍のワカサギを解凍したものです。
  内臓は取りますが、骨はついたままです。いっぺんに飲み 込めるぐらい、上から見て直径の3分の1ぐらいの塊を目安にしています。
    週に1〜3回、時々忘れるぐらいでも平気なようです。


※ ※ ※その他 ※ ※ ※  

・  一度もぐった砂底から体全体が出て縮んで丸くなっていたら、要注意です。
  弱ってきていて、餌も受け取らなくなります。死んだらすぐに取り除きます。

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 去年の夏は、庭にヘチマの苗を2本植えました。1本には4本のヘチマがなりましたが、もう1本にはなりませんでした。その代わりヘチマ水が2日で3リットルも取れました。そのヘチマ棚を解体し、庭を耕しました。
 みかんの輪切りを置いておいたら、ヒヨドリとメジロが来ました。ヒヨドリは2羽で来ていて、砂浴びもしました。上下関係があるらしく、一方が攻撃すると「羽を怪我してます。やめてください。」という素振りをします。その2羽は時々きていつも同じ事をするので、「弱虫君といじめっこ君」と我が家では呼び名をつけました。
 セキレイも来ましたが何もしないで飛んでいきました。そういえば「ポケモンセンタートウキョー」に子どもと一緒に行った時、セキレイがトコトコ歩いていました。「お堀や公園、東京湾、神田川があるし、東京駅の八重洲口の界隈にいてもおかしくないかな。」と思いました。     (M.Mさん)

 

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自然博物館の

博物館のめ


モクレン  コ ブ シ

コブシの花

コブシの花の断面図
 早春、葉に先駆けて花を咲かせる。
 多数の雄しべ、雌しべが螺旋状に並ぶ。 
コブシの実 市内のコブシの分布図
 種子はガムのような物質で実に付く。
 市内の林で普通に見られる。

 

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わたしの観察ノート 


◆大町公園より

  • ガマの穂がはじけて、綿毛の種がふわふわ舞っていました(11/14)。
  • 深夜から積もった雪の上に、ノウサギの足跡を見つけました(12/27)。場所はバラ園ともみじ山でした。

       金子謙一(自然博物館)

  • ウソを見ました(11/28)。ハリギリの周りをうろうろしていました。

       宮橋美弥子(自然博物館)

  • オカヨシガモを見ました(11/18)。
  • ルリビタキを見ました(12/18)。バラ園付近で4、5日前から鳴声を聞いていましたが、やっと姿が見れました。     

          土居幸雄さん(大町在住)

  • オオイヌノフグリが咲いていました(12/23)。この時期咲いていたのは、暖冬のせいでしょうか?

           植田 稔さん(東菅野在住)
       

◆柏井雑木林周辺より

  • オオタカを見ました(11/16)。カラスが何匹も飛び交うなかを、オオタカが1羽飛んでいました。 

        金子謙一
  • トビナナフシを見ました(11/22)。 管理棟前のメタセコイヤやイロハモミジの紅葉も、とてもきれいでした。

        藪 忠さん(本北方在住)

大柏川周辺より

  • ユリカモメを見ました(11/15)。大野中央病院周辺の電線に30羽位とまっていました。 
       
        小川 晃(自然博物館)
  • ミドリガメを見ました(12/23)。倉澤橋下の中州で、4匹が気持ちよさそうに甲羅干しをしていました。

        吉田 毅さん(柏井町在住)

大野町2丁目周辺より

  • モズのはやにえを見ました(11/30)。有刺鉄線に11ヶ刺さっていました。

          介川武夫さん(曽谷在住)

  ◆曽谷周辺より

  • 市川第三中学校正門前のサクラ並木でセミが鳴いていました(11/4)。

          市川第三中学校3年男子より
  ◆堀之内貝塚周辺より
  • アオバト♀を確認しました(11/1)。飛び立つ時にもう1羽見られたので、2羽いたと思われます。
  ◆江戸川河川敷周辺より
  • ミサゴ(3年ぶりの観察)が上流から、オオハクチョウ(5年ぶりの観察)が下流から、飛んできました。(11/15)。

           以上 根本貴久さん(菅野在住)
◎ 11月末から12月は全般的に雨が多く、12月27日には初雪が降りました。

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