自然博物館だより 96号

市立市川自然博物館 2005年2月1日発行

     

 特集記事  街かど自然探訪  こんないきもの飼ってます
 くすのきのあるバス通りから  自然博物館のめ  わたしの観察ノート

 


 

特 集
 野 菜 の 花  

 


 

 いつも食べている野菜が、どのような花をしているのか、見たことがありますか?
 野菜も植物の仲間なので、ちゃんと花を咲かせます。
 しかし、農家の畑に行ってもなかなか見ることができません。
 今回は、身近で野菜の花を観察できるポイントや開花時期などを説明していきます。

    

野菜の花の観察ポイントとマナー

 野菜の花を見るポイントとして一番良いのは、市民農園や家庭菜園です。
 小さく区切られた農地を使って、いろいろな種類の野菜が栽培されています。
 最近流行の中国野菜やハーブ等、見たこともないような野菜が栽培されていたりします。
 農園に入るときは、
1、必ず声をかけましょう!
2、人がいない農園に無断で入らないよ うにしましょう!

市民農園の風景

△ 市民農園の風景

 

 

 

 

ハクサイ アブラナ科

 ハクサイは、3月〜4月頃に結球した葉の中心から花茎(トウ)が伸び、アブラナのように小さい花が多数集まって咲きます。
 花は、4枚の花びらとがく片から作られています。
 原産地は中国で、カブとツケナが自然に交雑してできたと言われています。
 アブラナ科の野菜は、葉菜や根菜、花菜など多種多様に分かれています。
 代表としては、キャベツ、小松菜、ダイコン、クレソン、ブロッコリーなどがあります。

ハクサイの花のアップ

 △ ハクサイの花

 

 

 

 

レタス キク科

 レタスは、6月から7月頃に結球した葉が開いて、中心から花茎が伸び、多くの花を咲かせます。
 花は、ノゲシやニガナの花に似ていて、小さい花が密に多数集まって頭花を構成しています。
 開花は午前中だけで、お昼を過ぎると萎んでしまいます。
 原産地は、西アジア〜地中海沿岸です。
 キク科の野菜には、シュンギク、サラダナ、ゴボウなどがあります。 

レタスの花のアップ

△ レタスの花

 

 

 

 

ホウレンソウ アカザ科

 ホウレンソウは、雌株と雄株に分かれて花が咲きます。
 雄株は、5月の終わりから花茎が伸びて雄花を咲かせます。
 雌株は、葉の根元に雌花をつけます。
 花は緑色で、がくと花弁の区別がない小さい花です。
 原産地はトルコ東部〜イラン北部一帯で、古代ペルシャ地方で古くから栽培されていました。
 アカザ科の野菜は少なく、ビート(てんさい)やトンブリ (ホウキグサ)ぐらいしかありません。

ホウレンソウの雄花のアップ

△  ホウレンソウの花(雄花)

 

 

 

 

オクラ アオイ科

 オクラは、6月〜8月にかけてハイビスカスのような大きい花を咲かせます。
 花は5枚の花弁からなり、多数の雄しべが柱状になっています。
花は早朝に咲き、夕方には萎んでしまいます。
 実は、開花後に急速に肥大化していくので、1週間後ぐらいが収穫期です。
 原産地はアフリカ北東部で、オクラの名前は現地の言葉がそのまま日本語になりました。  

オクラの花のアップ

△ オクラの花

 

 

 

 

ソラマメ マメ科 

 ソラマメは、3月〜5月にかけて花を咲かせます。
 花は、マメ科の中でも大きく蝶のような花で、1枚の大きな花弁と4枚の小さい花弁からなります。
 実が空に向かってつくことが、ソラマメの語源と言われています。
 原産地は中央アジア周辺です。
 マメ科の野菜は、エンドウマメ、インゲン、ササゲ、ラッカセイ、エダマメなどです。

ソラマメの花のアップ

△ ソラマメの花

 

 

 

 

ニンジン セリ科

 ニンジンは、6月〜7月頃に花茎が伸びはじめ、多数の小さな5弁の花を先端につけて、真っ白な球状の花序になります。
 原産地はアフガニスタン周辺です。
 日本には16世紀頃に中国から入ってきました。 現在のニンジンは、江戸時代後期にヨーロッパを経由して長崎に入った種類と、アメリカを経由して日本に入った種類が主流になっています。
 セリ科の野菜は、セリ、パセリ、セロリ、ミツバ、アシタバ、シャンツァイなどがあります。

ニンジンの花

△ ニンジンの花

 

 

 

 

ネギ ユリ科

 ネギは、4月〜5月に葉の間から中空の花軸を伸ばして、頂点に白緑色の鐘型の小花を球状に集めた花(ネギボウズ)をつけます。
 ネギの臭いの素は硫化アリルという物質で、ビタミンB1の吸収を促進する働きがあります。
 原産地は、中国西部またはシベリア地方です。
 ユリ科の野菜は、タマネギ、ラッキョウ、ニンニク、ニラなどの臭いの強い野菜が多いようです。  

ネギの花

△ ネギの花

 

 

 

 

 

 

 

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街角自然たんぽう

かみみょうでん
上妙典・漁船の船溜り
船溜りの風景

 クリーンセンターから江戸川放水路の土手を海に向かって歩いて行くと、東関東自動車道の下につきます。
 ここから土手を降りると干潟があり、海辺の生き物や植物を見ることができます。
 また少し、海に向かって行くと、船溜りがあります。
 ここには高谷や原木、二俣地域に住む漁師の船が置いてあり、冬は海苔、春から秋はアサリの漁に、毎朝出ていきます。
 水辺まで降りて海水を見ると、冬は透明度が高くきれいなことがわかります。 

 

 

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博物館でこんないきもの飼ってます

 ドジョウ科  ドジョウ

ドジョウの顔のアップ写真

 童謡に出てくるドジョウのイメージは、どんぐり坊やを慰める優しいおじさんです。
 魚の目は、どれも丸くてくりくりしていますが、ドジョウの場合、口ひげとの絶妙なバランスで、「おじさん顔」に見えるようです。
 口ひげは、たくさんあるように見えますが、正面から見て数えると、左右対称に5対、必ず10本と決まっています。
 よく似たシマドジョウなどは4対8本なので、数を数えるだけで名前がわかる、便利な口ひげです。

       

こんなふうに飼っています  

  
※ ※ ※ レイアウト ※ ※ ※  

・ 水 ……

 深さは水槽の8分目くらいです。あまり汚れないので、水替えは定期的ではなく、様子を見ながら、おこなっています。

・ ふ た …

 けっこう跳ねて飛び出してしまうので、ふたは必ずします。
 飛び出してもしばらくは平気なので、傷をつけないように気をつけて戻してやれば、大丈夫です。

・ ろ過器 …

 フィルターとエアーが一体になったものを入れてあります

・ その他 …

 あまりけんかをしないので、数匹一緒に、また別の種類と一緒に飼うことができます。
 底に落ちた餌を拾って食べるので、水面に浮いた餌を好んで食べる小魚などと一緒に飼うと、水も汚れず、便利です。


※ ※ ※ 餌 ※ ※ ※  

・ 冷凍アカムシを解凍したものや、粉末の餌を、週に2〜3回やります。底に落ちた 餌を、もそもそとゆっくり拾って食べるので、食べ残しは少ないです。

 

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くすのきのあるバス通りから、今回の観察は、冬の小鳥たち

 赤い実がたくさんついている3m近い木の傍らを通ると、30羽ぐらいのヒヨドリが飛び出しました。
 小さい声で「ヒヨと聞こえてはいましたが、数えてビックリ、伝書鳩の運動のように大群でした。 
 庭では、木に刺したミカンをヒヨドリが落とし、枝だけではなく地面の上でもメジロが来て食べます。
 また、近くの路地をツグミが歩いていました。
 娘は、校庭の飼育小屋の傍らでツグミを見たそうです。            (M.M. )

メジロの写真

 

 

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自然博物館の

博物館のめ


ヒキガエル科  アズマヒキガエル

アズマヒキガエルの蛙合戦の写真

子ガエルが上陸の写真
 市内では3月頃、蛙合戦を繰り広げる。 5月下旬頃、子ガエルが上陸する。
アズマヒキガエルの産卵場所の写真 アズマヒキガエルの市内分布図
林のそばの水辺を産卵場所によく選ぶ。  市内各所の谷津や湿地、庭などに生息。

 

 

 

 

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わたしの観察ノート 


◆大町公園より

  • シジュウカラの混群と一緒に行動しているアカゲラを、ほんの数mのところで見ました(11/5)。

            宮橋美弥子(自然博物館)
  • 湿地で草刈りをしていたら、泥の中から大きめのアカガエルぐらいのウシガエルが出てきました。今春カエルになって初めての越冬のようです(12/11)。

            金子謙一(自然博物館)

うしろ谷津より

  • モズのはやにえを探しましたが、イナゴが1匹しか見つかりませんでした(11/13)。

            介川武夫さん(曽谷在住)

大柏川より

  • 大柏川付近で2羽のツバメが飛び回っていました(12/13)。12月の市川では 珍しい記録と思います。

        鈴木弘行さん(船橋市在住)

◆真間川より

  • 派川大柏川合流付近で、体長20cm位のボラが数千匹泳いでいました(11/7)。大勢の見物人がいました。

        吉田 毅さん(柏井町在住)

中江川水門周辺より

  • キンクロハジロが市川水路をゆっくりと泳いでいました(11/10)。

        小川 晃 (自然博物館)

柏井雑木林より 

  • 成虫で越冬するエサキモンキツノカメムシを見ました(11/20)。

        清野元之(自然博物館)

  ◆江戸川より 

  • ドバト6、7羽の群れの中へオオタカ1羽が突っ込んでゆきましたが、付きまとっていたハシブトガラスたちが邪魔になって、思うように獲物をしとめられませんでした(11/13)。

  ◆小塚山周辺より

  • 公園の研修所南の水溜りで、2羽のシメが水を飲むのを見ました(12/12)。
  • シュジュウカラ、ヤマガラ、メジロの混群の中にキクイタダキ数羽が見られました(12/26)。

  ◆手児奈霊堂より

  • フサルスベリの枝に、カワセミが静かに止まっていました(11/13)。別の日にはゴイサギの幼鳥が、じっととまっていました(12/4)。

    以上 根本貴久さん(菅野在住)
 

  ◆田尻周辺より

  • 道路わきの小さな茂みにメジロが来ていました(12/22)。

            小川 晃
気象のようす ◎秋から初冬は暖かい日が続き、年末になってようやく冬らしくなりました。

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